「ちゃんと静かにしなさい!!」
あなたはこの言葉を理解できますか?
「静かにおとなしくすること。」
これを読んでいるあなたなら
なんとかくニュアンスが伝わる
と思います。
でもこれを「子供」に伝えた時、
本当に子供は理解できるでしょうか。
先週末の9時半頃。
用事を済ませて帰宅した私は
お腹を空かせていたため、
近所のお弁当屋さんへ
大好きなお弁当を買いに行きました。
閉店が近いにも関わらず、
店内はお客さんでいっぱい。
メニューを注文してから
待合の椅子に腰かけて待つ私。
店内のポスターをボーっと
眺めながら待つこと10分。
カウンターに注文した
お弁当が顔を見せる。
「はやく帰って食べたいな♪」
のんきなことを考えていた
矢先に新しいお客さんが来店。
お母さんと4歳くらいの女の子だ。
店員さんはカウンターに顔を出す
私のお弁当を袋に包む作業を止め、
親子の注文を聞く。
そこからが長いこと。
二人の注文はなかなか決まらず
ずっとメニューに睨めっこ。
私は後ろで首を長くしてお弁当に
出会える事をじっと待つ。
5分経過。
まだ決まらない。
優柔不断なお母さんが焦る
様子もなくメニューを眺めてる。
店員さんが私を気遣ってくれて
さすがにお弁当を包んでくれた。
やっと受取ろうとしたその瞬間に
お母さんの怒鳴り声が店内に響いたのです。
「ちょっと!ちゃんと静かにしなさい!」
お母さんを待ちわびて店内で
ウロウロする子供。
飛んだり跳ねたりとお母さんを
一人待って遊んでいる子供に
お母さんが怒鳴ったのだった。
あまりにも響く声に店内は
しーん、と静まりかえる。
その時私は妙な違和感を覚えた。
「ん?ちゃんと静かにってなんだろう?」
ふっと子供に目をやると案の定
子供は変わらず飛んだり跳ねたり。
イライラしているお母さんは
メニューを決めて外へタバコを
吸いに行きました。
モヤモヤしながらお弁当を受取り、
表に停めてあった原付に戻ると
タバコの煙の臭い。
ふっと見るとお母さんと女の子が
二人でお弁当を待っている。
叱られたのだろうか。
うつむいて泣き出しそうな女の子。
それを見ていると心が痛かった。
なんであの女の子にモヤモヤが
残ったのだろうか。
それはきっと、
「ちゃんと静かにしなさい!」
と、お母さんに言われた時に
首を傾げて???顔をした
女の子を見てからでした。
女の子はきっとお母さんの
言葉の意味を理解できなかった
のではないだろうか。
だから、そのまま遊び続けた
だけなのかもしれない。
それなのに後で叱られて、
なんで怒られたのか未だに
分かっていない様子だった。
「言葉は正しく伝えるから
理解して行動することが出来る。」
きっと私も同じような言葉の
使い方をしているのではないか。
自我の言葉を使って、
相手へ一方的に投げていないか。
他我の言葉を受け入れる
器は持っているのか。
「ガタガタ」という言葉があります。
そう、サッシが風で揺れると
ガタガタ音がします。
あの「ガタガタ」です。
自我を仏教の教えでは
「我」といいます。
相手の我を「他我」といいます。
つまり、頭文字の繰り返しで
「我」「他」「我」「他」。
自分と相手の我の投げ合いで
交差しない事を表しています。
私たちの会話に「我」「他」は
潜んでいませんか。
言葉を正しく使って伝える事は
とても大切です。
家族・仲間・恋人…。
特に「子供」へ理解できるような
言葉の使い方は大切ですね。
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