2010年11月30日火曜日

素直になれないことも孝行

携帯対応のブログへ
引っ越しをしました。

新しいブログを再登録願います。


■平野の新ブログ■


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「膝の痛みで歩くことが億劫になって、
外出を控えるようにしているの。

もう年だから仕方がないことだけど、

この膝の痛みさえなければ、
もっと楽に生活できるのにね。」

私のおばぁちゃんは86歳。

膝をさすりながらいつもの居間の
指定席に腰かけて熱いお茶をすする。

家ではちゃぶ台スタイルのため、
立ち上がる時はテーブルに手をついて
ヨロヨロと立ち上がり、

ゆっくりと時間をかけて
家の中を移動する。

ちょっと前まではこの季節になると、
居間にはコタツが登場し、

みかんを食べながらよくみんなで
世間話しをしたものだ。

でもしばらく訪れないうちに、
過去の記憶が一変。

すっかりおばあちゃんは椅子に
座る生活へと変わっていた。

スタスタと元気よく歩いていた
おばぁちゃんが、膝の痛みを堺に
ため息の回数が多くなったように感じる。

狭くなった部屋のTV前に置かれた
背もたれ付きの指定席が
深く印象に残りました。

おばぁちゃんはどんな気持ちで
毎日を過ごしてきたのだろうか

おじいちゃんが亡くなって
8年の歳月が経った。

それからおばぁちゃんは
一人で平野家を守り続ける。

一人でテレビの大音量が響く
指定席に腰かけて続けてきた。

どれだけ長い時間を一人で
人生を振り返っただろう。

どれだけこれからの人生に
不安を感じただろう。

いつもは父や母を必要以上??に
困らすおばぁちゃん。

でも、孫の顔には弱いらしく、
私や妻を見ると柔らかい笑顔を
見せてくれる。

そのにこやかな表情を見て
安心することができる。

久しぶりにおばぁちゃんと
ゆっくり話す時間があった。

普段は頑固で意地っ張りで
なかなか本音を言わないおばぁちゃん。

甘いのか厳しいのか意地悪なのか
時にはわからなくなる(笑)

でも、こうして話してみると
なんだかんだいっても家族を
心配してくれている。

きっと自分のことよりも
ずっと父や母、そして僕たちの
ことを心配している。

時が流れていくことで
それぞれの生活スタイルが変わる。

それぞれが時間の中で変わり、
はじめて素直に話せる瞬間が
ふっとした時にやってくる。

心配をかけることも孝行。
素直になれることも孝行。
素直になれないことも孝行。

家族の大切さに気がつくまでに
随分と時間がかかってしまった
僕だけれども、、、。

今は限られた時間の中で
もっと家族から学びたい。

とことん話しがしてみたい。

やっとそう思えるようになった
のかもしれません。

時間が許す限りこれからも
おばぁちゃんと話す機会を
見つけようと思う。

話をする度になぜか自分の
原点が見つかる気がして、、、。

2010年11月26日金曜日

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■平野の新ブログ■


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こんにちは。平野滋之です。

今日はとっても嬉しい報告を
伝えたいと思います。

弟が消防試験に2年越しで
めでたく合格しました!!

来年春から晴れて消防士として
世のため人のために誇りある
仕事を志すことになりました。

電話の向こう側で興奮して
はしゃぐ弟の声を聞いて胸が
ググっと熱くなる。

本当によく頑張り抜いた。

彼が合格を掴むまでの道のりは、
けっして楽ではなかったと思う。

大学を卒業後、

大きな希望を抱いて東京の
人材派遣会社に就職。

誰もが知っている有名な企業。
1等地に建つオフィスビル。

高いところから街ゆく人々を見降ろし、
携帯片手にバリバリ仕事をしていた彼。

人が変わったように必死で働く
弟を陰ながら見守っていた。

しかし、数年後。

久しぶりに東京で再会した
弟はどこか覇気がない。

話を聞くと人間関係や
仕事の可能性について
悩みを抱えているようだった。

実は弟は、生まれながらの
病により方耳があまり聴こえない。

その事がトラブルの原因となり、
仕事がうまく進んでいないようだ。

それからしばらくして弟は
仕事を辞めて実家に帰ってきた。

彼は家族に決意を話す。

「耳を治して諦めきれない夢に
もう1度チャンスをしたい!!」

父も母も何も言わずに弟の
決断を受け入れることにした。

それから彼の生活は一変。

流行りのスーツに綺麗な革靴。
オシャレなネクタイで颯爽と
東京の街を歩くビジネスマンから、

ボロボロのGパンにヨレヨレのTシャツ。
財布には小銭が数枚の貧乏生活へ。

生活費、消防試験費、学費を
稼ぐためだけにアルバイトを
繰り返す傍ら、深夜遅くまで
公務員試験対策の勉強に専念。

自由に使えるお金はほとんどなく、
蓄積していく両親への借金と生活費。

まさに平野家の不良債権。

しかし彼にはもう1つ超えなくては
ならない大きな壁があった。

それは、適正な聴力を取り戻す事。

「なんとか人並みの聴力を取り戻したい。」

弟は各地の病院巡りを行い、
大きな手術を繰り返す。

耳の手術は聞くだけでゾッとする。

局部麻酔で側頭部周辺を切り、
頭蓋骨をドリルで削っていく。

一歩間違えれば聴力は
一生戻らないリスクがある。

全身麻酔ではなく手術室の
一部始終がリアルに感じられる
手術は彼をトラウマにさせる。

しかしそんな苦痛に耐えた
手術であっても一向に回復しない。

精神的に追い込まれ、自暴自棄に
なることが何度もあった。

家の中で現実と痛みに苦しみ、
常にイライラしている。

八つ当たりを受けている母は言う。

「願いがかなうなら、あの子の耳と
私の耳を交換してあげたい。叶うなら、、、。」

そうヒクヒクと声を殺して
深夜に涙を流していた。


そして奇跡は起こる。

偶然、

母がTVで見ていた
「名医がいる病院」特集に、
聴力を取り戻すスーパードクターが
神奈川県にいることを知った。

母は慌ててメモをとり、
弟にすぐ行くように勧めた。

それから約1年。

2度の手術で弟は聴力を取り戻し、
消防試験科目の聴力検査を無事パス。

希望を確実に掴み寄せた彼は
食べることすらギリギリまで
節約をして公務員試験に没頭。

そして、消防試験に合格!!

壮絶な努力の末に見事夢を
勝ち取ったのです。

平野家の不良債権から英雄へ
進化を遂げた弟。

本当に私は弟の兄貴として生まれ、
心から誇りに思う。

もちろんこれがゴールではなく
これからがスタート。

消防士たるもの、必ず生きて
現場から帰って来なくてはいけない。

きっと弟には過酷な現場が
待ち受けているだろう。

常に聴力を意識し、火災現場で
仲間の声に全身全霊を傾け、

人を救い、自分がなにより
生きて帰って来なくてはならない。

でも弟なら何があっても立派な
消防士となり、どんな現場からでも
必ず笑顔で生きて帰ってくると
私は信じている。

自分のために、仲間のために、
愛する人のために、家族のために、

これからも必死で生きて欲しい。

有言実行を叶えた私の弟。

勇気と感動を本当にありがとう。
また2人でうまい酒を飲もうな。


2010年11月25日木曜日

覚悟をもって生きるということ

忘れていた事を思い出しました。

今をシンプルに生きていく、
ということの奥深さを。

その言葉を聞いた瞬間、
「僕は何をしているんだろう。」

と、正直凹みました。
自分が情けないなって。

でも、

無力を嘆いている暇はない。
必死で生きていかなくてはいけない。

それこそ“シンプルな生き方”
かもしれないと、、、。


昨日、妻が私の共通の友人と
朝からヨガに出かけました。

きっと相当楽しかったのでしょう。

妻は目をギラギラさせて体験してきた
学びや車中での会話を私に伝えてくれます。

深夜1時くらいまでキャッキャと
話しまくっています(笑)

「ところで、Iさんは元気だった?」

私の問いに妻は答える。

「うん。とっても。裏表がなく
毎日を楽しんでいるIさんが
羨ましくなるのよね!!」

妻はより一層嬉しそうに話す。

でもIさんの魅力はそれだけ
ではない。

Iさんは妻にこう言葉を
残したそうです。

「私、いつ死んでも後悔しない
覚悟があるから、毎日が本当に
楽しくて仕方がないのよ!!」

私はそれを聞いて驚きました。

実はIさん。

少し前に最愛のお父様を
亡くされているのです。

きっと今日までに想像を絶する
苦労や悲しみと闘ってきた
ことでしょう。

そんな中でも笑顔で、

「いつ死んでも後悔しない覚悟」

と本心で伝えてくれるIさんに
妻も私もただ脱帽でした。

「私の父は余命何年と宣告されて
生きてきました。今を必死で生きる
父の背中をみて育ってきましたから、

もし私が今日死んでも後悔はしない
生き方をしようと決めているんです。

もちろん、今は大切な家族のために
そんなことは望みませんけどね(笑)」

Iさんはいつもの優しい笑顔で
強い覚悟を伝えてくれたそうです。


「いつ死んでも後悔のしない覚悟。」

自分に置き換えてみた時、
恥ずかしながら私はどこか大切な
生き方を見失っていたと思う。

人はいつから他人と比べる
ようになったのでしょう。

見栄を張って頑固になり、
生き方に制限をかけて満足し、

それでも足りないから人を妬み、
人のモノを奪い取ろうとする。

そしてまた比べて満ち足りない
エゴを欲する、、、。

そうして、どれくらいの感情を
無駄にして生きてきたのだろう。

そうだ!そんなこと関係ない。

命は有限である。

それならば今ある命を大切に
生きていかなければ。

生きるということは、
命を守るためだけではなく、

いつ死んでも後悔のしないよう、
今の瞬間を懸命に生きる覚悟を
持つことから、

その奥深い意味を知るのでは
ないだろうか。

私が見失いかけていたことを
Iさんの覚悟で思い出しました。


またサラリーマンでカッコイイ
生き方をしている人がいます。

網倉さん。

http://ericamikura.blog109.fc2.com/blog-date-200810.html

網倉さんはいつも鞄に「辞表」を
忍ばせて持ち歩いているそうです。

いつ会社を辞めてもよい覚悟を
もって、毎回の仕事や商談に臨む。

会社にしがみつかない、豊かな
自分だけの人生を歩むためにも、

最高の仕事をしよう!
サラリーマン思考を捨てよう!
経営者思考で常に行動しよう!

そう覚悟を決めて世のために
貢献している素晴らし方です。


私もIさんや網倉さんのような、
「覚悟」を背負った人生を歩みたい。

そのためにも小さなことから
始めたいと思う。

例えば、

私だけしか知らない書類の場所を
みんなに分かるように整理整頓する、とか。

車の保険証書がどこにあるか
妻に知らせておく、とか。

いらないモノを捨てておく、とか。

覚悟を持って身の周りを
整理整頓しておこうと思う。

こうして1つづつの覚悟を
積み重ねることできっと、

人としてさらに成長できる
気がするから。

まずはやれるところから
はじめていきます。

Iさん。本当にありがとうございます。





2010年11月24日水曜日

弱い自分に立ち向かう勇気

自分に自信がない。

ネガティブな気持ちで
自分を責めてしまう。

こんな自分がイヤだ

そんな自分を変えるために
学院に入学しました。

それでも私は本当にこのまま
学院を続けていいのか迷いました。

弱い自分をまた責めて
しまったからです

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今朝の朝礼はセラピストを目指す
学院生が一緒に参加しました。

朝礼の場では毎日必ず、

「患者さんの声、
もしくは最近気づいた事」

を、必ず発表しなくてはいけません。

私たちスタッフは人前で話す事が
毎朝の習慣となっているのですが、

突然話題を振られた学院生は
それこそ大変だと思います。

そんな中、一人の学院生が
自分の近況を語り出しました。

彼女もまた私と同じく
FMT整体の元患者さん。

とても頑張り屋さんな彼女は
自分の症状を克服するために
一生懸命、通院しました。

そして縁なってFMT整体の
セラピスト養成学院に入学
することになったのです。

学院が始まってまだ日も浅く、
施術練習会に参加するのは、
先週の合宿がはじめて。

ずっと緊張の糸を切らさず
頑張っていたのでしょう。

彼女は練習会の際に涙を
流してしまった事を告白しました。

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涙を流している私は卑怯。

きっと他の人にも迷惑を
かけてしまう。

でもまたいろんなことを
深く考えてできない自分を
責めてしまうんです。

そんな自分が苦しくて、
つい涙を流してしまいました。

でも、このまま泣き続け、
学院を辞めてしまっては
何も変わらない。

今まで逃げ続けてきた人生を
何か少しでも変えたいんです。

学院を続けていくことが
いまはとても不安ですが、

今度こそ逃げないで立ち
向かいたいと思っています。

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相当の覚悟をもってお話を
されたことでしょう。

はじめはうつむきながらも、

自分をなんとか伝えようと
頑張っている彼女の姿勢が
ストレートに伝わってきました。

スピーチを終えた後の
彼女の表情は緊張が和らいで
柔らかな笑顔を作っていました。

ハッキリと自分の決意をみんなに
聞いてもらった安堵感。

なにより彼女にとって自分を
開示することは本当に勇気の
いることだったと思います。

どんな人でも覚悟をもって
その瞬間を生きようとすれば、
その瞬間から変わることができる。

これから彼女がどんな表情を
見せてくれながら成長をしていくのか。

本当に楽しみであると同時に、

人の痛みに寄り添う事の出来る
本物のセラピストになるであろうと、
彼女の姿をみて感じました。

きっと彼女の痛みがわかる感性が、
患者さんにとって一番の安らぎに
なるのではないだろうか。

私も頑張らなくてはいけません!!