2014年3月1日土曜日

7日



3月1日。

得度するまで丁度一週間。

得度(出家)とはなんなのか。
どうしてする必要があるのか。
本当にしてもいいのか。

そんな深い悩みの中にずっといる
自分がいる。

私はお坊さんになろと思っていた
人間ではない。

むしろ「お坊さんだけにはなりたいくない」
そう強く思っていた。

今日、方丈様に得度式の意味を聞いた。

そこで初めて心の中のモヤモヤが晴れる
ような感覚を抱いた。

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出家は家出ではない。180度違うから言葉も逆。

新しい名前(戒律)を授かることにより、
今までの悪を懺悔し悔い改めて過去の呪縛から
解放されて新たな道を進むこととなる。

懺悔することは、

怒り、妬み、痴など心の雑念。

意識し、口で発し、体で行動してきた悪業の我から
一切離れて懺悔すべし、ということ。

人は誰でも死ぬ。すると得度式とおなじ
受戒得をする。これがお葬式。

生きた人が仏道に進むときは得度式。
死んだ人が仏道に進むときは葬式。

師匠につき、仏道を学び、我を離れて、
己の生き方を問い、命を輝かせていく。

これが得度の意味。

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懺悔を書き出す必要があると思う。

33年間の平野滋之はどんな人だったか。
どんな人生を歩んできたのか。

何を考え、何を好み、何を指標に人生を決断し、
何に怯え、何に恐怖心を持ち、何を得た人生か。

この1週間で1度、私は死ぬ。

そう考えると、「死」に向き合うことが
かなりリアルに感じるようになってきた。

1日1日が本当に大切に思えるし、
家族、職場、仲間の大切なが身に染みて
感じることができる。

怒っている時間はない。
悲しんでいる時間はない。
妬んでいる時間はない。
責めている時間はない。
迷っている時間はない。

あと7日で私は1度死ぬ。
そして生まれ変わる。

まっ白な状態としてこれから生き方に
軌跡が描かれていく。

怖い。不安。
とにかく心配ばかり。

でも、進むしかない。
時間は進んでいる。

在家としての最後の7日間をリアルに
記録に残していきたいと思う。



2011年9月7日水曜日

お客さんの見えない心のアンテナ

こんにちは。
丸坊主平野です。

「お客さんの声に全力で耳を
傾けているだろうか?」

私が自分自身へ問いかける
質問です。

お客さんは
良い声も届けてくれるし、

勇気を出して言いたくない
声も届けてくれます。

でも、私たちが受け取る声は
全体の僅か数%程度。

商品やサービスを通して
なにかしらお客さんは感じて
いるにも関わらず、

伝える方法がない
伝える手段がわからない
伝える気にならない
伝えても仕方がない

など、

見えないハードルに阻まれ、
伝えたいのに伝えられない状況を
作り出していないか?

言えない雰囲気を作り出して
いないだろうか?

一線越えた関係になって
いないだろうか?

伝えたくても伝える手段が分からず、
諦めてしまってはいないだろうか?

と、自分に問いかけるように
しています。

逆に、

あなたがお店やインターネットで
買い物やサービスを受けた時には、

「お客さんの声」に協力する
だろうか?

私は、よっぽど感動したサービスに
出会った時か、よっぽど腹が立った時
以外にお店へ声を届けることはしません。

店員さんに「ありがとう。」と
声をかけることはあっても、

「アンケートにご協力ください!」

と言われても、「ん??」っと思います。

どれだけ感情に触れたとしても
めんどくさいと感じればそれまで。

なのに、時々思うのです。

「自分がめんどくさいと思うのに
なぜ、お客さんには声を求めるのか?」

「自分だったら何がアンケートや
お客さんの声を記入・メールする際、
障害となっているのだろうか?」

「自分がお客さんだったら、
どんなお店に声を届けたいと
思うのだろうか?」

そんなことを考えます。


私たちは完璧ではありません。

お客さんに喜んでもらえる時もあれば、
お客さんを不快や悲しい気持ちにさせて
しまうこともあることでしょう。

けれども、大切なことはカタチに
表れる表面的な「声」だけではなく、

見えない・存在しない・消される
「声」に自分のチャンネルを合わせ、

患者さんやお客さんがなにを
求めているのかを敏感に感じ
続けることだと思います。

どれだけ成功しても、
どれだけ失敗しても、

相手のためにどこまで思いやり、
どこまで正直に素直に貪欲に
自分ができることを考えるか。

それが結果として「見える声」
となって表れてくるものだと
思います。

相手に感動や喜びを与える前に、

一人の人として与えてもらった時の
感動や喜びを感じ続けられる人で
ありたいと思います。

「人は人の中で育つ。」

私はそう思います。


今日も最後まで読んでくださり
ありがとうございました。


丸坊主 平野

2011年9月5日月曜日

25年前のラブレター

こんにちは。
平野です。

昨日の日曜日は事務所を
飛び出し、

セミナー講師として多くの
女性の前でお話をさせて頂く
機会をいただきました。

実は私、

仕事としてセミナー講師を
お受けすることがあります。

今回はアゲージョ倶楽部主宰の
藤川さんよりご縁をいただき、

セラピスト(人を癒す仕事)として
活躍していらっしゃる素敵な女性起業家を
対象にしたセミナーを開催しました。



















セミナーの内容は、

文章の書き方や表現方法を学ぶ
「伝わる技術、伝える技術」についてです。

台風による猛烈な雨が降る中、

名古屋市の金山にあるワシントンホテルにて、
約3時間に及ぶセミナーを開催しました。

参加頂ける方の目的は大きく異なります。

・コミュニケーションの法則を学ぶため
  文章表現力を学びたいため
  自分のお客さんに想いを伝えるため
  新しい自分を探したいため

それぞれの方が明確な目標を持って
セミナーに参加してくださいました。

参加者は全員女性。

しかも育児をしながら起業している
志とエネルギーの高い方ばかり。

会場は女性パワー溢れる空気が
漂っています。

女性ばかりの中に男性が一人入って
いくことには、けっこう勇気が必要
なんですよ(笑)


















エネルギッシュな女性パワーに
負けないように気合いを入れなおし、
お話をしてきました。

セミナー講師と聞くと、

「すげー!!人前でよく話せるね。
私には絶対にできないよ!」

なんて声がチラホラ聞こえてきます。

けれども、
私は特別な能力や才能を持っている
訳ではありません。

資格もない、技術もない、経歴もない。

あるのは悲しい事に、
失敗と挫折の経験のみです。

そんな私にも唯一誇れるものがあります。
それは、「失敗してもやり続ける力。」

いろんな失敗をしてきました。
挫折を繰り返してきました。
人に裏切られて悲しい経験もありました。

だからこそ、人の傷や痛みの気持ちに
寄り添う事ができる感性があります。

失敗したらそこでい終わり、ではなく、
失敗してもコツコツとやり続ける能力が
私にはあります。

人の気持ちに寄り添う「感性」と、
失敗をしても諦めない「やり続ける気持ち」が
私にとっては大切な財産だと思っています。

なんにもない昔の私はただ、
諦めずに自分の感性を信じて、

コツコツコツコツコツコツ、、、

文章で感情を伝える訓練を
黙々と繰り返してきました。

その財産を作ってくれたのは、

文章で自分を表現し、文章で相手に
気持ちを伝える力、「ライティング能力」です。

それを着飾ることなくありのままを
お話することができたセミナーに
なりました。























文章を書くには特別な才能や
特別な技術は必要ありません。

文才とか、才能とか、天才とか、
そんなのは後から周囲が付けた
評価でしかありません。

文章能力に必要なのは、

「相手を思いやる優しき持ち」

ただそれだけです。

「え?書き方とか方法とかないの?」

そう思うかもしれませんが、私は
テクニックの問題ではないと思います。

もちろん、正しい日本語を知り、
言葉の意味を知り、文法の正しい使い方を
知らなければ伝わるものも伝わりません。

日頃から勉強する必要はもちろんあります。

けれども、それ以上に文章で相手に
想いを伝える能力に必要なことは、

「どうしたら相手を笑顔に、優しい気持ちに、
嬉しい気持ちに、楽しい気持ちにすることが
できるだろうか?」

と、言うあなたの優しい心遣いから
すべてが始まると私は思います。


例えば、

あなたは好きな子に宛てた
ラブレターを書いた事はありませんか?

私は小学校1年生の時にはじめて
近所に住む女の子にラブレターを書き、

手渡しできないから、その子の家の
ポストに入れて逃げ帰ってきたあの日の
ことを未だに覚えています。

一生懸命、勇気を振り絞って
日頃恋いこがれた想いや気持ちを
1枚のラブレターにつぎ込みました。

何枚も失敗し、寝る時間が遅くなっても、
お母さんに見つかりそうになってもコソコソ
隠して書きました。

  ちゃんと読んでくれるかな?
  受け取ってもらえるかな?
  誰かに見られたらどうしよう。
  クラスの友達に知られたらどうしよう。
  ゲラゲラ笑われたらどうしよう、、、。

心臓が張り裂けそうなチャレンジに
何度もラブレターを渡す事を断念しかけました。

けれども、

この胸のドキドキ感を抑え込む事ができなくて
自分なりの気持ちを言葉に表して書きまくったのです。

結果は、、、

惨敗。

結局、その子と2度と口を聞いて
もらうことができないまま、両親の都合で
引っ越しをしていなくなってしまいました。

私に初恋は1通のラブレターで
終わってしまったのです、、、。


想いは伝わらなかったけれども、

でも、

一生懸命彼女のことを思って書いた
あの当時の文章は、その当時の僕にしか
書けない、感情と愛がこもった最強の
文章だったと思います。


人は感情の生き物です。

感情が含まれている文章に人は強く
心動かされます。

文法通や型に当てはまっていなくても、

大好きな人からもらうラブレターや
大好きな人に宛てたラブレターは、

人の感情(想い)がすべてであり、
そこに人の魅力を感じるものです。

大切なのは、

人を想い、人に想いを伝え、
人に伝わるようにただコツコツと
伝える訓練を続ける。

そこからすべてが始まる気がします。

今回開催したセミナーでは、
テクニックの前に大切な人としての
想いを中心にお話しさせて頂きました。

  
また今後も文章を書き、相手に伝え、
伝わるための、

「伝える技術・伝わる技術」セミナーを
別の機会で開催していきたいと思います。

また楽しみにしていてください。


素晴らしい出会いと繋がりに
今日も心から感謝致します。

最後まで読んでくださり、
ありがとうございました。


平野滋之



追伸:

後から知ったのですが、私の書いた
ラブレターを読んでその子は泣いていた
そうです。

なぜならば、想いを受け入れたとしても
引っ越しが決まっていて、どうしようも
できなかったから、だそうです、、、。